ネットワーク編(Mac中心)
LANとかWANとか言われてチンプンカンプンになってしまっても問題なので、他のコーナーと違って、ちょっとした用語解説も入れます。ただし、マック限定になってしまいます。理由は他のネットワークOSの知識(世の中は他の方が主流だが)がまったくないので簡単に書きようがない。でも、参考にはなると思います。
 
用語説明
No1. Ethernet(イーサーネット)
ネットワーク接続の種類です。電話線みたいなケーブルで機器同士を接続します。IEEE 802委員会と言う所で国際規格が決められています。現在では標準となった10BASE(1秒間に1000万ビットのデータのやり取りができる)はIEEE 802.3の規格になります。
 
No2. 10BASE(テン・ベース。イーサーネットの規格のひとつ)
10BASEと言っても種類が多く、混乱しがちです。今回は10BASE-Tを中心に取り上げます。他にも10BASE5、2、-FL等がありますが、増設の方法に制限やコツが多く、初心者向きではないので、10BASE-Tに絞ります。最近はパソコンショップならケーブルやHUBも置いていることが多いので、便利になりました。
 
No3. 100BASE(なぜか、ひゃく・ベースと言うことが多い。ファースト・イーサーネットとも言う)
10BASEの10倍の能力があります。昨年(1998年)のパソコン新機種からは100BASEを搭載する物が増えました。普及度合い(実際にLANで使用している度合い)は今一歩ですが、昨年からHUBなどの価格が大幅に下がったため、近々に標準になると思われます。10BASE-Tの100BASE版は-TXになります。100BASE-TXでLAN構築すれば、10BASE-Tと互換性があるので(通信量が増えるわけではない)問題ないでしょう。
この上の規格としてギガビットもありますが、まだまだ価格が高く(HUBやカードを揃えると10台規模でもウン百万円単位の出費を覚悟)、一般普及するにはもう少し時間がかかりそうです。
 
No4. LAN(ラン)
ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)の略です。ローカルと言う言葉でもわかるように、閉鎖された空間というか、イーサーのケーブルで繋がれた範囲内と思っていれば間違いないでしょう。マックで言うとデスクトップ機の背面に、イーサーネット用の端子が標準装備されている物が多いので、ここにイーサー用の線を差し込み、HUBに繋げばLANになります。
 
No5. WAN(ワン)
ワイドエリアネットワークの(Wide Area Network)の略です。遠隔地のLAN同士を公衆回線や専用線で接続するとWANと呼ばれます。
 
No6. Intranet(イントラネット)
インターネットと並んでよく聞く言葉ですが、意味が分からない人も多いようです。簡単に言えばLAN/WAN上でインターネットをやることです。会社などの組織の閉鎖されたネットワーク上でインターネットを展開するのです。もちろん、インターネットへの接続が可能な構成にしているところが大半ですが、機密の問題もあり、ファイヤーウォールなどの安全対策が必要となります。
イントラネットのメリットとしては次の物が上げられます
  1. パソコンなどの端末のOS(ウインドウズとか、マックとか)を問わない。インターネットが使用できるコンピューターであれば、データーを共有することが可能となります。
  2. コストパフォーマンス。アプリケーションには必ず1台(1人)に1つのライセンスが必要となります。そのソフトを全員が使いこなしているなら別ですが、データを見たり検索するだけであれば、無償のブラウザ(ネットスケープやエキスプローラー等)ソフトだけで事足りるので(データの作り手側の工夫はいるが)、フォトショップやイラストソフト代などの節約になります。そんなのコピーして使えばいい?。それは違法です。このページを読んだのを境に、そんなことは即やめましょう。そんなことをしなくても、工夫次第で節約はできます。例えば10台パソコンがあったとして、実際にソフトを使いこなす人が6人で、4人がデータを見たり閲覧するだけならば、フォトショップ換算?で35万円以上の節約となります。有効に使いましょう。
  3. Eメールが有効利用できる。イントラネットともなれば、メールサーバーを置くことになると思うので、各パソコン(個人)がメールアドレスを持つことができる。紙に書いた伝言は伝わったかどうかわからないが、環境さえ整えば出先からも確認することができるので、習慣づけることも可能となる。部署別や役職別のメーリングリストを作れば、便利なことこのうえない。
何だカンだ言っても、コストが一番重要な問題になると思う。組織で5台以上インターネットを利用する人がいて、オリジナルドメインでホームページを持とうと思えば、単純計算でWWWやMailサーバーを導入しても十分メリットはある。ちなみに私の会社では機器代(サーバーやファイヤーウォール、バックアップ、各種設定まで全て込み)100万弱プラスOCNでやろうとしている。リースにすれば通信費まで入れて、6万円(管理費除く)くらいである。
 
No7. 専用線
公衆回線と言うのが通常の電話回線を指し、専用線というのは読んで字のごとく、相手先に直接繋がっている通信回線である。直接繋がっているわけだから、固定料金で使い放題。専用線もここ数年でかなり安くなったので、使用頻度が高い場合はお奨めである。専用線にはメタルと光ファイバーがあって、1回線128Kbpsを境に光となる。30km以内で64kbit/sならお得な設定もある。インターネット用の専用線なら、NTTのOCNエコノミーや、第2電電系の同サービスがお得(第2電電系の方が5千円くらい安い)。

 

 
ネットワーク機器
No1. イーサーケーブル
前述しましたが、初心者向けと言うことでわかりやすい10BASE-T、100BASE-TXに絞って説明いたします。
10BASE-Tにはツイストペアケーブルというケーブルを使用します。両端が電話線のコンセント(RJ-45)みたいになっています。配線によってストレート配線とクロス配線があります。ストレート配線はHUBのポートからパソコンなどの機器類に接続するための物。クロスケーブルはHUB同士をするために使います。ただし、最近はHUB接続でもストレートケーブルを使用できる物がありますので、購入するHUBの規格にあわせた方が無難です。ケーブルの最長は100m。ちなみに、パソコン同士HUBを介さずに接続する場合はクロスケーブルで接続します。
もう一つケーブルに重要な要素があります。カテゴリーと呼ばれるケーブルの品質みたいなものですが、迷わずカテゴリー5にしましょう。10BASE-Tならカテゴリー3でもいいのですが、100BASE-TXが標準となりつつある現在ではカテゴリー5に統一した方がいいでしょう。
ついでと言っては何ですが、よく、5台以上接続するならケーブルは工具を買って、自作した方がいいと言われます。確かに安価になるし、希望の寸法を製作できるのですが、個人的にはお奨めしません。端子処理がうまくいかずに接触不良などをおこしていても、確認する方法が難しいからです。ケーブルの不良は見つけにくく、専用の簡易テスターでも見つけるのが困難なことが多いので、無難に市販品を買った方が安心できます。今となっては、パソコンショップならどこでも置いているし、価格も安く種類も豊富です。
 
No2. HUB(ハブ)
イーサーネットの中継機。HUBのコネクタにイーサーケーブルを差し込むことにより、機器を接続します。SOHO的に1〜2台のHUBで接続するだけならたいした制限もなく利用できます。管理がいやなら、なるべく多くのポート(接続口)を持ったHUBを準備しておくことを薦めます(1台で済む)。HUBにも多くの種類があり、スイッチング HUB、インテリジェントHUB、セキュリティーHUB、スタッカブルHUBなどがあります。10台以下なら通常のHUB(ダムHUB等と言うらしいが)で十分です。
接続機器類が10台以上ある場合は、設計図などを書いてよく考えてから設備をしましょう。今から購入するなら10/100BASE-TX仕様の物にしましょう。10BASE-T用の方が安いのですが(8ポートで6千円〜)、100BASE-TXの方が高速ですし(Macの場合OS8.5以上で体感できる。Win系ならすぐわかる)、価格も下がってきました(8ポートで2万5千円〜、1年前から比べると半額くらいになってます)。

 

No3. ルーター(通信機器編にも書いてあるので、ネットワークに関することのみ)
ルーターは通信回線への窓口だけの役割でなく、LANでも重要な役割をします。例えばマックで言うネットワークのゾーン(LANのグループ)を仕切ったり、ルーティングテーブルと言われる経路情報を記憶します。ルーターを使うにはTCP/IP(通信プロトコル)の基本を知る必要もありますが、説明書を読めばある程度理解できますので、導入は意外と簡単です。
 
 
No4. ネットワークサーバー
LANを構築すると言うことは、情報や機器を共有することなので、クライアントサーバーシステムと言われるシステムを導入すれば、より効率が上がることでしょう。サーバーにも種類があって、用途によってシステムも変わってきます。サーバーの選択肢は多くて困るのですが、Win NTやUNIXが一般的のようです。ただ、初心者向けのサーバーとなると話は別で、自分で管理するならアップル社のサーバーを導入することをお奨めします。はっきり言って簡単です。Apple Share IP5.0からは、インターネット(イントラネット)サーバー機能も内包していますので、1台で考えうる全てのサーバー機能を持つことができます(全ての機能を実行したときの処理速度やセキュリティーの問題は別として)。トータルコストで考えればNTと比べてもメリットは大きいです。近々、UNIXと親和性をはかったOS Xも登場しますので、アップル社のサーバーは益々メリットが増えることになります。新型G3で40万円半ばだそうです。
ただ、サーバーは1台をフル活用するよりも、目的毎に分けて設置した方がよいでしょう。会社などで導入を検討している場合には、OSなどにこだわらなくても、信頼できる業者を捜す方が先決です。予算は......。規模により変わるので回答不可能。
 
 

以上で簡単な説明を終わるが、LAN、ネットワークの構築というのは専門用語が飛び交い素人にはなかなか手が出しにくい物である。関係書籍を買っても、肝心なところでネットワーク管理者におたずね下さい(天下の宝刀と私は言っている)の一言で片づけられることが多い。現状ではネットワークの専門家が稼ぎ時なので、ほんとに易しい書籍が出るのはもう少し後になるかもしれない(自分でできないから金を払う。みすみす食い扶持を減らす人は少ない。でも最近チラホラ出てはいる)。

下に参考になるHPを紹介するので、もっと知りたい人はこちらを参考に。アライドテレシスは機器メーカーではあるがユーザーに(購入前でも)親切な対応をしてくれる。私も会社のネットワークの見直しの際、設計図を送って検証してもったりしている。

 

気軽にファイルメーカーのことを勉強できる(ファイルメーカーに関しては職人的なWebが多い)。SOHO関連も充実。メーリングリストもある。

アライドテレシス 国内トップシェアーのネットワーク機器会社。サポートセンターは親切。パーフェクトネットワーカーというネットワークの設計ガイド本も出している。

 

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