Old Mac 再生術

パソコンの進化は日進月歩。1年もしたら超旧機種なんてこともざらですね。いつも新型を買えればいいのだけれど、一般庶民にはそうはいかない。ならば多少古くてもちょっとしたお手入れで、現行機種に負けないMacにしちゃいましょう。もちろん、ハードに弱い初心者さんにもお奨めなものを集めてみました。

対象機種
最初に対象機種を明確化しましょう。なぜならわざわざお金をかけても見返りが少ない機種も多いから。特に中古機買って、パワーアップするのはナンセンス。現在持ってる人が対象ですね。
Power Macintosh(以後PM)シリーズ
7300、7500、7600、8500、8600、9500、9600(ここまで以後PMシリーズとする)、DT233、DT266、DT300、MT266、MT300、MT333(ここまで以後G3シリーズ)、4400等
Performa
6410、6420(以後64xx)
PM7100とか、Performa54xx等はどうなの?とおっしゃるかもしれませんが、正直な話、初代PMシリーズは基本性能不足。メモリだってSIMMの2本差しで無理矢理64bitにしているし、拡張スロットもNuBusだ。俗に言うPCI Macでないと、結果的に高くついてしまうのです。Performaシリーズもディスプレイ一体型はうまみがないです。いくら本体を増強してもディスプレイがいかれれば終わり。iMacの安いヤツを買った方がおもしろいでしょう。
 
 
本題
CPUアップグレードカード お奨め度…天下無敵
搭載されているCPUがPowerPC 601、604、604e、603なら迷わずG3カードを差しましょう。CPUが速くなればビデオ性能(顕著に上がる)、ディスク性能(気持ちね)も向上するのでうまさ100倍。現時点でのお奨めは
PowerLogix PowerForce G3 350 22,8000円(PMシリーズ) コストパフォーマンス抜群
BUFFALO HG3-PM466 43,8000円(PMシリーズ9600以外) 高速G3ながら低価格
PowerLogix PowerForce G3 ZIF 466 39,8000円(G3シリーズ) 高速G3ながら低価格
Sonnet Crescendo G3/L2 300 29,800円(4400用) コストバランスがよい
Sonnet Crescendo G3/L2 350 39,800円(54xx用) これ以上は高価
写真はHG3-PM466
 
以上です。ビデオカードやSCSIカードを後付けしている場合、相性問題もあるので、メーカーやショップに問い合わせてから購入するのが無難。G4カードはあえてお奨めしません。使えるOSも限られてくるし、コストパフォーマンスがいまいちです。
PowerPC 60x搭載ならG3カード搭載の威力は十二分に感じられます。PMシリーズなら2万円強のPowerForce G3 350がお奨め。
 
ハードディスク お奨め度…かなり効果有り
対象機種にあげたMacの標準ハードディスクは何れも低速、低容量(一部モデルで例外有り)。これを変更するだけでも体感速度はアップします。例えば、本体起動、ソフト起動。速いハードディスクなら起動時間が2〜4倍速く感じられます。
最近はハードディスク容量を多く要求するソフトが増えましたね。DTP関係のソフトなら300〜600MBの空き容量を平気で要求するものもあります。最近発売されている機種は10GB以上搭載されているものが多いのもうなづけます。
 
ハードディスクの増設は選択肢がいくつかあります。まず内蔵か外付けか?。SCSIかIDEか?。ここでは基本性能を上げることが目的なので、起動ディスクとして使えるように内蔵で話を進めます。まず、内蔵SCSIがFast SCSI(10MB/秒、PMシリーズ等)ならハードディスクをUltra SCSIに替えるだけでも効果絶大です。9GBで2万5千円程度。あまりハードディスク容量を使わない人にはお奨めです。Ultra SCSI、Ultra 2 SCSIと書いているものを選びましょう。まちがってもWideの文字が付いているものは選ばないように。ピン数が68pinとなり、そのままでは接続できません。SCSIカードを付けて見るのもいいのですが、周辺機器(スキャナーやMO、ハードディスクなど)がUltra SCSI等に対応していない場合は魅力半減です。内蔵ハードディスクのためだけなら必要ないでしょう。
もう一つのお奨めがIDEカードを増設して安価で高速なハードディスクを増設する方法。TAXANのStorage FighterならUDMA66(66MB/秒)20GBでも約4万円で購入できます。UDMA66がどれくらい速いかというとUltra 2 SCSI(40MB/秒)以上、Ultra 2 Wide SCSI(80MB/秒)以下。実は単体ならUltra160 SCSI(160MB/秒)にも匹敵します。やはりUDMA66用カードではTurboMAX 66と言うものがあります。こちらは単体で2万円弱、ハードディスクは自分で選べばいいですね。前出しのStorage Fighterの単体カードもSTF66として1万6千円程度で販売されています。
 
ビデオカード お奨め度…気持ち的な効果絶大
気持ち的にと書いたのにはわけがあります。ビデオカード自体ってある特定のゲームソフトや、画像処理をよくやる人以外には効果を感じづらいのです。特に15・17インチディスプレイを使っているようなら差がわからないこともあります。それでもG3 Mac以外なら効果は大きく感じます。倒産したixMICRO社 ix3D Ultimate Rez 8MB(バルク)等は1万円以下で売ってますが、これでも十分だったりします。それでもサポートウンヌンがありますので現行機を買いましょう。お奨めは
ATI Rage Orion16MB 17,800円(MacスタンダードのATI)
ATI Xclaim VR 12816MB 24,800円(TVも見れるし、ビデオキャプチャーも可能)
Formac Proformance III16MB 29,800円(最強だが、相性問題有り)
3dfx Voodoo3 2000 PCI 16MB 12,800円(DOS/V用なのでROMの書き換えが必要)
写真はVoodoo 3000 PCI
 
ビデオカードはCPUとの相性問題が生じることがあります。無難なのはATI製かな。
 
上記3つがパワーアップのための三種の神器です。本気でやれば
CPU(HG3-PM466)4万4千円+HD(Storage Fighter20GB)4万円+ビデオカード(Proformance III16MB)3万円=11万4千円とiMac 350が買えそうな価格になりますが、歴代G3より高速になることは保証します。安価にやるならその半額程度で「1年ちょっと前なら最強かな?Mac」の完成です。別に全てを補強しなくてもいいので、まずはCPUからやってみてはいかがでしょうか?。CPUの交換は想像よりも簡単ですよ。
 
直接は関係ないけど.....
メモリ…★★
内蔵メモリが64MB以下なら増設しましょう。Mac OS 8.0以上ならシステムメモリも多く取りますし、仮想メモリは遅すぎます。4〜5年前と比較したらたたき売りみたいな値段ですから、思い切って200MBくらいにしてみては?。ホントは128MB以上でいいかな。現在旧Mac用のメモリはちょっと高めです。168ピンDIMM(PMシリーズ)は64MBで1万6千円から1万8千円。CPU本来のパワーを引き出すにはゆとりあるメモリを搭載しましょう。もちろんアプリケーションソフトの割り当て変更を忘れずにね。
SCSIカード…★★★
内蔵するハードディスクが高速なことが条件ではありますが、ハードディスクがUltra SCSIならUltra SCSIカードを入れましょう。5千円程度からあります。
 

このコンテンツの情報は平成12年4月24日現在を参考にしています

掲載している価格は参考価格です

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